ライディング・フォームの修正

after countermeasures
before countermeasures

同じ自転車に、同じ人間が乗ってのブルベ走行風景です。下の写真は、フィッテイング前 まだ、ライディング・フォームを意識する前の状態を示しています。

<課題>下の写真から改善前のフォームは、体の重心位置がバイクに対して相対的に(改善後と比べ)前側に位置し、これによる身体へのダメージが大きかった。具体的には、ステム長が80mmと短く両腕で状態を支えるフォームとなっていた。このため、600kmを越えると手の平への負荷が大きいために手の指にかけて”しびれ”が発生していた。同時に、肩から肩甲骨にかけてフレキシブルさが阻害されて 疲労が蓄積した。尻の痛みを和らげるためにアンダーバーを持つなどポジション面でも工夫が必要であった。そして、最大の問題点は、600kmを越えるサイクリング(ブルベ)において 腰への負荷が大きく 疲労が蓄積しやすいフォームであった。このために、さらなる長距離ブルベに参加が困難であった。

<対策後>対策後のライディング・フォームを上の写真に示した。これは、PBP2019のカメラマン撮影写真なので写りの良い写真です。まず、上腕を中心にリラックスした姿勢での乗車フォームとなったために 上腕から肩甲骨にかけての疲労は、大幅に軽減され 1,200km走ってもストレスが無くなった。同時に、腕で上半身を支える時間が大幅に減ったことにより、手の平から指にかけてのしびれも発生しない。今回のPBP2019でアンダーバーを握っての走行は、RambouilletからLoudeacに向かう途中のLoudeac手前の強風区間のみと記憶している。そして、最大の問題点であった腰の疲労とそれに伴う痛み(Low back pain)は発生せず、まだまだ走れる状態にあった。(睡眠不足と栄養不足という面で走れなかったかも)そして、このライディング・フォームの改善により、ペダリング・フォームのベースを作ることができ、1,200km走り、11,000mの累積標高を上っても 大腿四頭筋および膝に負担の少ないフォームになったと思います。ペダリング・フォームの改善に関しては、別途 その改善の詳細を報告します。

副作用として、サドルに対する荷重が増加しているようにも見える。サドルに対する尻の痛みに関する対策に関しても、別途報告する。

<対策内容>皆さん推測の通り 体幹を鍛えることに加えて、下腹部の腹圧を高めて(意識して下腹部を膨らませる。) 腹筋などの筋肉の内側からの圧力により体幹を固定することです。

最初は、長い時間できなくても 意識することにより、back pain に相当する腰部分の疲れを大幅に緩和することができます。

具体例ですが、600kmブルベ前半は 腹圧を意識できなかったという状況でした。300kmを越えて疲れがたまった状態で腹圧を高めることにより、腰の筋肉が伸びる(ストレッチした状態)ように感じ、400kmくらいで宿に入るころには、疲労を回復させることができました。従って、その後の走行も順調に進み、600kmブルベを身体的には余裕をもって完走できました。

私は、600km以上のブルベ 今年(2019)を除いて 1回/年程度しか走っていません。最初の2回までは、帰宅後 腰の疲れで難儀しました。しかし、3回目以降 本対策により腰の疲れは、問題となるレベルに至らない状況です。従って、効果絶大と考えています。これによって、PBP2019参加に向けて大きな課題をクリアできました。

腰痛というのは、様々な要因および身体の状況によって変わると思います。私は、これで解決できましたが、同じ対策で 皆さんが同じ効果が得れるのかは明確でありません。

コメント